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愛知県・名古屋市の総量規制で失敗しない障害福祉事業所指定申請

愛知県・名古屋市の総量規制で失敗しない障害福祉事業所指定申請

はじめに|そもそも「総量規制」とは何か

障害福祉事業所の指定申請を検討する中で、必ず一度は耳にするのが「総量規制」という言葉です。

総量規制とは、地域ごとに必要とされる障害福祉サービスの“量(定員・事業所数)”を行政が管理・調整する考え方を指します。

重要なのは、総量規制が法律や省令に明確な数値として書かれている制度ではないという点です。多くの場合、

  • 障害福祉計画(都道府県・市町村)
  • 人口動態・障害者数
  • 既存事業所の定員充足率

といった資料を基に、事前相談段階で行政が総合的に判断しています。

そのため、同じ内容の申請でも「地域によって結果が変わる」ことが起こります。これが、総量規制が分かりにくく、トラブルになりやすい理由です。

本記事ではまず、総量規制の基本的な考え方を整理したうえで、愛知県と名古屋市における実務運用の違い、事前相談で見られているポイント、通すための考え方を行政書士の視点で解説します。


【要注意】この段階なら必ず専門家に相談すべき「危険サイン」5つ

総量規制が絡む案件では、自己判断で進めるほどリスクが跳ね上がるタイミングがあります。以下の5つのうち、1つでも当てはまる場合は、事前相談に入る前または途中段階で専門家(行政書士)に相談することを強くおすすめします。

危険サイン① 事前相談で「難しいかもしれません」と言われた

この言葉は不許可を意味するわけではありませんが、行政側が総量規制・地域バランスに懸念を持っているサインです。ここで説明を誤ると、そのまま止まる可能性があります。

危険サイン② 定員数や対象者像をその場で変更した

柔軟な対応自体は悪くありませんが、説明の軸が固まっていない状態で相談を続けると、「計画性が弱い案件」と評価されがちです。早めに整理が必要です。

危険サイン③ 「他の事業所が多いですね」と言われた

これは総量規制を直接示唆する代表的な表現です。この時点で、地域内での役割分担・差別化を明確に説明できなければ、前に進みにくくなります。

危険サイン④ 書類を出す前に何度も説明を求められる

行政が慎重になっている証拠です。書類以前に「ストーリー」が整理されていない可能性があります。第三者視点での再構成が有効です。

危険サイン⑤ 自分でも「通るかどうか分からない」と感じている

この直感は意外と当たります。総量規制案件は「ギリギリ」を個人で突破するのが最も危険です。早期に専門家を入れることで、通る形に修正できる余地が残ります。

総量規制は「ダメかOKか」ではなく、「どう整理すれば進められるか」の世界です。危険サインが出てからではなく、出る前・出た直後に動くことが重要です。


【要注意】総量規制NGワード集|事前相談で言った瞬間に止まる発言

総量規制が関係する事前相談では、悪意がなくても「その一言」で空気が変わることがあります。ここでは、愛知県・名古屋市の実務で特に避けたいNGワードと、言い換え例を整理します。

① 需要・地域性に関するNGワード

NGワード なぜ危険か 言い換え例
この辺は需要が多そう 根拠がなく主観的 障害福祉計画や既存事業所の状況を踏まえて検討しています
空いていそうなエリアなので 総量規制を理解していない印象 地域バランスを確認した上で検討しています

② 定員・規模に関するNGワード

NGワード なぜ危険か 言い換え例
最初から最大定員で 量優先と受け取られる 段階的に定員を増やす計画です
人は後から考えます 運営の具体性がない 採用計画・配置計画まで整理しています

③ 事業動機に関するNGワード

NGワード なぜ危険か 言い換え例
補助金・報酬が安定しているので 制度目的とのズレ 利用者の就労機会確保を主目的としています
儲かりそうだから 即アウト級 地域課題への対応と持続可能性を重視しています

④ 行政対応でのNGワード

NGワード なぜ危険か 言い換え例
他の市では通りました 地域裁量を否定 御市町村の考え方を踏まえて整理したい
基準は守ればいいですよね 最低限主義の印象 実地指導・更新まで見据えています

重要なのは「言ってはいけない」ではなく、「どう言い換えるか」です。行政は敵ではなく、判断材料を求めているだけです。


行政書士が同席すると何が変わるのか|事前相談の説明比較

総量規制が関係する事前相談では、「内容」よりも「説明の組み立て方」が結果を左右します。ここでは、行政書士が同席しない場合同席した場合で、説明がどう変わるのかを比較します。

① 相談の入り方の違い

行政書士なし 行政書士同席
この地域で事業所を出したいのですが、指定は取れますか? 地域の障害福祉計画と既存事業所の状況を踏まえ、指定の可否を事前確認したい

後者は「許可をください」ではなく、行政と一緒に判断する姿勢を示しています。

② 総量規制への触れ方

行政書士なし 行政書士同席
需要はあると思っています 総量規制の考え方を踏まえ、既存事業所の定員充足率と役割分担を整理しています

③ 定員・人員計画の説明

行政書士なし 行政書士同席
基準は満たす予定です 指定後の実地指導・更新まで見据えた人員配置と段階的定員計画です

④ 行政側の受け止め方の違い

  • 行政書士なし:「通るかどうか分からない案件」
  • 行政書士同席:「条件整理すれば進められる案件」

これは結果の保証ではありませんが、判断材料の出し方が根本的に変わることを意味します。

⑤ 実務的に一番大きい違い

最大の違いは、NGになりやすい説明をその場で修正できる点です。
行政の反応を見ながら、

  • 定員数の調整
  • 対象利用者像の絞り込み
  • 地域ニーズの言語化

を即座に切り替えることで、「その場で止まる相談」を回避しやすくなります。


【実務暴露】「この説明なら通りやすい」事前相談トーク例

総量規制が絡む事前相談では、資料の内容以上に「どう説明するか」が結果を左右します。ここでは、愛知県・名古屋市で実際に通りやすい説明の考え方と、避けるべきNGトークを対比で整理します。

① 事業目的の説明

NG例 通りやすい説明例
とにかく需要がありそうなので始めたい 既存事業所の定員充足率と地域課題を踏まえ、特定層に特化した支援を行う
空き物件が見つかったので 地域の就労課題・待機状況を確認した結果、このエリアが適切と判断した

② 定員設定の説明

NG例 通りやすい説明例
最大定員で効率よく運営したい 既存事業所の利用状況を踏まえ、段階的に定員を拡大する計画
最初からフル稼働を想定 初年度は慎重な定員設定とし、質の担保を優先

③ 人員配置・体制の説明

NG例 通りやすい説明例
基準を満たせば問題ない認識 将来的な実地指導・更新を見据え、余裕を持った配置を検討
人が集まり次第考える 採用計画・研修計画まで含めて説明

④ 総量規制を意識した“ひと言”

  • 「地域全体のバランスを崩さない形での開設を考えています」
  • 「既存事業所と競合するのではなく、補完する役割を想定しています」
  • 「指定後の実地指導・更新まで見据えた運営を前提としています」

これらの言葉があるだけで、行政側の受け止め方は大きく変わります。


1. 総量規制とは何か?法律に書いていない本当の意味

総量規制とは、簡単に言えば「その地域に、これ以上同種の障害福祉サービス事業所を増やす必要があるか」という判断基準です。

重要なのは、総量規制は明確な数値基準が法律に書かれていないという点です。障害者総合支援法や省令には「◯事業所まで」といった規定はなく、指定権者(愛知県・名古屋市)の裁量によって運用されています。


2. なぜ今、総量規制が厳しくなっているのか

  • 就労継続支援B型を中心とした事業所の急増
  • 利用者確保ができず形骸化する事業所の増加
  • 給付費増大への国・自治体の危機感

特に2026年の臨時報酬改定議論と連動し、「安易な新規参入を抑制する」方向性が、総量規制の運用にも色濃く反映されています。


3. 愛知県(名古屋市以外)における総量規制の特徴

① 市町村ごとの需要バランスを重視

愛知県では、市町村単位でのサービス供給量と需要が重視されます。人口規模が小さい自治体ほど、1事業所増える影響が大きく評価されます。

② 「継続性」を非常に重視

愛知県の事前相談では、総量規制と同時に「この事業所は5年続くか」を厳しく見られます。収支モデルが弱い場合、総量以前にNGとなることも珍しくありません。

③ 定員過大は即マイナス評価

初期計画で定員を大きく設定すると、「地域需要を超えている」と判断されやすくなります。


4. 名古屋市における総量規制の特徴

① 区単位・生活圏単位での評価

名古屋市は政令指定都市のため、区ごと・生活圏ごとの既存事業所配置を詳細に把握しています。

② 相談支援事業所との関係性

名古屋市では、「どこから利用者が来るのか」を非常に重視します。相談支援事業所との連携が示せない場合、総量規制に引っかかりやすくなります。

③ 形式よりも実態

書類上は問題なくても、実地指導で是正されそうな計画は、事前相談段階で止められる傾向があります。


5. 総量規制で実際に止まる典型パターン

  • 「ニーズがあると思う」という主観的説明
  • 既存事業所との差別化が曖昧
  • 利用者像が広すぎる
  • 収支計画が楽観的

6. 総量規制を突破するための実務的対策

① 定員をあえて小さくする

特に就労継続支援B型では、10名定員スタートの方が評価されやすいケースがあります。

② 対象利用者を絞る

精神障害特化、発達障害特化など、役割を明確化することで総量規制を回避できることがあります。

③ 相談支援・医療との連携を具体化

「連携予定」ではなく、実際の紹介フローを示すことが重要です。


7. 愛知県・名古屋市共通|事前相談前セルフチェック(Yes/No)

  1. 既存事業所の稼働率を把握している
  2. 定員設定の根拠を説明できる
  3. 対象利用者像が明確
  4. 相談支援との接点がある
  5. 5年継続可能な収支モデルがある
  6. 実地指導を想定した運営設計になっている
  7. 加算取得を前提にしていない
  8. 人員配置が実態ベース
  9. 物件立地の合理性を説明できる
  10. 更新時の改善計画まで想定している

8. 行政書士が事前相談に関与する意味

総量規制は制度理解よりも「伝え方」で結果が変わります。行政書士が入ることで、

  • 総量規制に配慮した計画修正
  • 行政が評価しやすい説明構成
  • 指定後・更新まで見据えた設計

が可能になります。


まとめ|総量規制は回避できるが、準備なしでは突破できない

愛知県・名古屋市の総量規制は、「参入禁止」ではなく「精査」です。

しっかりと準備し、地域に必要とされる形を示せば、止まった計画が通ることも珍しくありません

行政書士 犬飼和昭事務所では、愛知県・名古屋市の総量規制を前提とした事前相談・指定申請サポートを行っています。指定前の無料相談も可能ですので、お気軽にご相談ください。

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