障害福祉事業が崩れる5つの構造|撤退・赤字・人材流出の本質
障害福祉事業が崩れる5つの構造|撤退・赤字・人材流出の本質
障害福祉事業は、社会性が高く、安定していると言われることが多い事業です。
しかし現実には、
- 黒字化できずに撤退する
- 静かに赤字が拡大する
- 人材が流出し立て直せなくなる
といったケースも少なくありません。
本記事では、これまで解説してきた
「事業が崩れる構造」5つの視点をまとめます。
精神論ではなく、制度批判でもなく、
構造として何が起きているのかを整理します。
① 撤退する事業所の共通点
撤退した事業所は、怠けていたわけではありません。
多くは真面目で、支援にも熱心でした。
しかし、
- 満員になれば黒字になるという誤算
- 制度遵守=経営安定という思い込み
- 撤退ラインを決めていなかったこと
これらが重なり、静かに資金が減っていきます。
② 「最初の1年」で詰む判断ミス
分かれ道は開業日ではなく、最初の1年です。
この期間に、
- 月次で数字を見ない
- 修正判断を先送りする
- 人を増やせば解決すると考える
といった判断を重ねると、
3年後には修正できない状態になります。
③ 加算に頼った経営が崩れる瞬間
加算は重要な制度ですが、
依存した瞬間に不安定性を抱えます。
- 人員変更で消える
- 制度改定で変わる
- 解釈の違いで否認される
加算込みで固定費を設計すると、
小さなズレが即、利益圧迫に直結します。
④ 優しい経営者ほど赤字になる理由
想いは必要です。
しかし、
- 線を引けない
- 役割を整理しない
- 自分が背負い続ける
こうした状態は、
組織を静かに疲弊させます。
優しさを感情ではなく仕組みにすることが、継続の鍵になります。
⑤ 人材が辞め始める前兆
崩壊は数字より先に、空気に出ます。
- 会話が減る
- 管理者が孤立する
- 属人化が進む
人材流出は原因ではなく、結果です。
崩壊は「突然」ではない
どの事業所も、ある日突然壊れるわけではありません。
小さな判断ミスが積み重なり、
- 収益構造が歪み
- 組織が疲弊し
- 修正できない地点に到達する
という順番で進みます。
重要なのは、
どこで気づくかです。
このシリーズの目的
このシリーズは、恐怖を煽るためのものではありません。
目的は、
- 開業前に構造を理解すること
- 運営中に早く修正すること
- 長く続く事業を作ること
です。
障害福祉事業は、続いてこそ意味があります。
これから開業・拡大を検討している方へ
運営が始まってからでは、
選択肢は確実に減ります。
もし今、判断の途中にいるなら、
開業前に整理すべき視点をまとめた記事も参考にしてください。
